うさちゃんそれぞれの性格や年齢の違いなどによっても、お互いへの興味の示し方が違っています。また大人へと成長を重ねている成長期の場合は、大人の仲間入りをすることでも行動は変わってくることもあります。複数のうさちゃんとの生活はご家庭ごと、そしてうさちゃんごとで違っていますので、性格なども読み取りながらベストな環境を見つけていただくことになるのだと思います。
避妊や去勢の手術に関しては、生殖器系の病気にかかりにくくなることが大きなメリットでもあると思います。特に女の子の場合は高い発症率の子宮腺癌などの予防にもつながりますので、近年では獣医師はもちろん飼育書でも推奨されている内容を目にすると思います。
ただ、やはり手術についての判断は飼い主さんごとで異なってくることですから、かかりつけの獣医師とも時間をとって話し合われることも大事なことです。今回同じ部屋で一緒に過ごせるようにという飼い主さんの考えもあるようですので、この点をお伝えしながらどう判断できるのかをご相談いただくことがよいのではないでしょうか。手術をせずに過ごしているご家庭もあることですから、その場合には病気の早期発見ができるように定期的に診察してもらうことが必要になると思います。またお互いが接触しないように、遊ばせる場合もそれぞれを完全に独立させてあげることや、脱走する状況などもよく耳にしますので、遊ばせているときには飼い主さんが目を離さないということも重要です。
そして性別の違ううさちゃんがいることで発情する状況も見られる可能性がありますが、その際にうさちゃんがどういった行動を見せるようなのかということでも、うさちゃんにかかるストレスは違ってくると思います。はじめから別室で過ごすということで、うさちゃんそれぞれの縄張りが明確になりますので、お相手に対しての縄張りの主張や発情する行為なども軽減できる部分はあると思います。去勢手術をしないことでメスのうさちゃんへの興味から行動が続けて見られることも考えられますが、やはりこの点についても個体差によって行動はかわりますので断定できるものでもありません。
お互いのうさちゃんにとっての一番の環境は、それぞれのうさちゃんの性格や見せる行動によって違っていることですし、またご家庭の環境によってもうさちゃんに与えられる環境の選択肢も違ってくると思います。新しい環境になってうさちゃんが見せる行動などもこれからより目にできることですから、まだ確実ではない部分も多々あると思います。手術の件についても、またうさちゃんに与える環境についても、こちらのお宅にあった判断となりますので、様々な視点から考えていただくことになるようです。獣医師にもご相談いただきながら、こちらのご家庭に合うよりよい答えを導いていただきましょう。