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2023年5月24日 掲載

第31回 フードの原材料と作り方



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フードの原材料から栄養を見てみよう

 フードのパッケージ裏には、成分以外に原材料が書かれています。色々な名称が並んでいるため、どう読んでいいのか分かりづらいですよね。ここでは、主な原材料を見てみましょう。
 フードの主原料は2種類あります。一つがイネ科の牧草であるチモシー。そしてもう一つがマメ科の牧草のアルファルファです。表記としては、チモシーミールやアルファルファミールと書かれていて、ミールとは細かく砕いたもののことを言います。
 主原料がチモシーのフードは、カロリーが低く、補充したい栄養を重点的に摂ることができるフードです。一方、主原料がアルファルファのフードは、たんぱく質や脂質を多く取り入れることができます。




イネ科のチモシー。繊維質を多く含み低カロリー。




マメ科のアルファルファ。たんぱく質量が多い。



 穀物類はフードを固めるのに欠かせないでんぷん質を持っています。嗜好性が高いので、フードが食べやすくなる効果もあります。糟糠類とは、玄米を削って精米して出る米ぬかや小麦の表皮部分を製粉したふすまなどで、食物繊維やビタミン、ミネラルが多く含まれています。
 また穀物類や糟糠類は、フード中の糖質を多く含んでいる原材料でもあります。豆類は、たんぱく質や脂質が豊富に含まれています。





 穀物類はフードを固めるのに欠かせないでんぷん質を持っています。嗜好性が高いので、フードが食べやすくなる効果もあります。糟糠類とは、玄米を削って精米して出る米ぬかや小麦の表皮部分を製粉したふすまなどで、食物繊維やビタミン、ミネラルが多く含まれています。
 また穀物類や糟糠類は、フード中の糖質を多く含んでいる原材料でもあります。豆類は、たんぱく質や脂質が豊富に含まれています。



図●うさちゃんの栄養素別の食品


牧草にもフードにも5大栄養素は含まれます。それぞれの成分を見てバランスよく取り入れることが大切です。



うさちゃんに必要な栄養は?

 人の場合、5大栄養素が多く含まれている食品を選んで組み合わせて料理することで、バランスよく栄養を摂ることができます。一方、うさちゃんの食事と言えば牧草とフードだけです。ですから、この2つをうまく組み合わせ、うさちゃんに必要な栄養を摂取していく方法を考えていきましょう。
 例えば、うさちゃんの主食を牧草、特にイネ科の牧草にしていると、繊維質はたくさん摂ることができますが、たんぱく質はあまり多く摂ることはできません。たんぱく質は体を作る大切な栄養素ですから、成長期には十分なたんぱく質が含まれているフードをあげることが大切です。
 うさちゃんに必要なビタミンにはA、B、D、Eがあります。ビタミンBは、うさちゃんの盲腸内で生成することができますから、あえて摂取する必要はありません。フードにはビタミンA、D、Eが入っているものを選ぶといいでしょう。また、フードに入っているビタミンCやEには、フードの酸化や腐敗を防止してくれるという役割もあります。
ただ、ビタミンは空気に触れると酸化しやすいので、開封後、時間が経過した場合、サプリメントや生野菜などからビタミンを摂った方がいいこともあるでしょう。



フードの作り方とそれぞれの特徴

フードの作り方には、大きく分けて3種類があります。
発泡タイプ


粉末状の原料に熱をかけて発泡させて成形したものです。原料に熱をかけることでビタミンは劣化しやすいですが、細かくして均一に混ぜてから作るので、栄養が偏らずに摂取できます。

タイプペレットミルタイプ


原料を圧縮して一定の大きさに固めたもので、原材料によってフードの硬さが変わります。原材料が粗いとブルームタイプのような性質になり、細かいと硬いフードとなります。

ブルームタイプ


基本的な製造方法はペレットミルタイプと同じですが、主原料である牧草を微粉末にせずに大きさを保った牧草を配合することで、うさちゃんの咀嚼回数を増やし、歯の摩耗に役立ちます。

フードを選ぶときは、うさちゃんの歯に負担がかからないかどうか、そして素材の粗さで咀嚼回数が増やせるかどうかを見ることが大切です。
フードの硬さは箸の先のようなもので押しつぶして硬さを比べてみる、素材の粗さは水につけてみて素材の大きさを実際に見て比べることができます。
また、水につけてみて粘性が出るようなものは、でんぷん含有量が多い可能性があります。胃腸不良の時にはなるべくでんぷんの少ない、さらっとしたものを選ぶといいでしょう。



※この記事は、「Shippo vol.5 うさぎのフードを考える!」のP7-9から抜粋しています。Shippo vol.5をお持ちの方は、ぜひ併せてご覧ください。

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