フードの主成分は牧草です。この牧草の生育状態の違いや刈り取られる時期の違いなどで、変化が起きても不思議ではない自然の産物でもあります。同じメーカーの同じフードであった場合でも、牧草に変化があれば香りや色などに違いが生まれることがあります。うさちゃんの個性の違いで見られる反応は違ってくるのですが、全く問題なく食べてくれる子もいれば、些細な変化を察知して食べなくなる場合もあるのです。食に対してもわりと保守的な反応を見せるうさちゃんが多いですから、今回は飼い主さんでさえもわかるほどの変化ですので、その変化に対して警戒する様子を見せたり、知らないものだと認識して食べようとしない様子が見られても不思議ではないのかもしれません。複数のペレットを与えていたことと、食欲増進の副食のエンハンサーも好みのようでしたから、食べる様子を見せてくれていることは一安心なのではないでしょうか。ただ、食べる量が減っている場合や体重などにも変化が見られるようならば、改めて与える内容を考えていただく必要もあるのかもしれません。食べつけなかったペレットも、うさちゃんの好みが変化してきたり、慣れてくれることなどで食べる様子が見られる場合もありますので、残してもこれまで通り一緒に混ぜて与え続けることもひとつの方法ではあると思います。ただフード入れに気に入らないペレットが入っていることで他も食べなくなるという場合には無理になりますので、うさちゃんの反応を見て試してみてください。他には、うさちゃんの口に入りやすいように粉状に砕いて食べているペレットに振りかけてみる方法や、ケアフードなども食べ慣れているような場合は、そちらにもこの砕いたペレットを混ぜておやつ（ケアフードクッキーなど）を作ってみることなどで、うさちゃんが口にしてくれないかを試していただけると思います。食べて味を覚えてもらえることで、食べ進める様子が見られるようになるケースもありますので、どういった方法であればこちらのうさちゃんが興味を示してくれるのかを探っていただくことになるようです。うさちゃんによってはより強いこだわりを持っていることで、全く興味を示さない場合もありますから、その場合は少し時間を置いてから再確認してみることのほうがよいのかもしれません。ペレットフードだけではなく、牧草に対しても同じような反応がみられることもあります。私たちでもあると思いますが、些細な変化で好みが変わることもあると思います。うさちゃんの性格の違いでも反応は違ってきますが、ペレットも牧草も与えきってしまう前に、つぎのものを加え調整しながら与えていただくほうが安心できると思います。警戒心が強い、食へのこだわりが強い子などの場合は、時間をかけて味を覚えてもらえるようにロット管理を行っていただくことも大事なのかもしれません。ただし、飼い主さんが過剰に心配されるようですと、その変化をうさちゃんも察知して違った警戒心を持たせてしまう場合もあります。複数のうさちゃんとの生活のご家庭ですので、それぞれのうさちゃんの反応に合わせてお考えいただくことになるようです。他のうさちゃんが美味しそうに食べている様子を側で見ることで、食べる様子を見せることもありますので、そういった状況も作りながらうさちゃんの行動を探ってみることもできるかもしれませんね。生後９か月の大人のうさちゃんですので、ペレットフードの量も含めた食事内容なども振り返るよい時期かもしれません。獣医師にこちらのうさちゃんの成長状態を確認いただきながら、適した内容であるかをご相談いただくこともよいと思います。