うさちゃんも私たちと同じように食事の中から栄養を取り込みます。与える食事の内容や量によって、排泄物やうさちゃん特有の盲腸糞などにも影響が見られると思います。すでにこの点を実感されているからこそ、ペレットって必要？という疑問が生まれることと思います。うさちゃんは草食動物です。牧草の繊維質を十分に取り込んでもらいながら、牧草からだけでは補えない栄養素を、ペレットなどから取り込みます。ペレットの適正量というのが、近年のうさぎ事情ではより少ない量として紹介されてきています。大人うさぎの場合で、それぞれのうさちゃんの適正体重の1.5％が一日量とされています。1㎏の体重が適正であるといわれている子の場合は、15gが一日量となり、それを朝夕に分けて与えていただくことになります。食欲に大きく変化が見られやすいうさちゃんのようですので、まったく食べないということがないように、体調管理を行っていただくことは大事なことです。与えているペレットが、こちらのうさちゃんの適正体重に対して適量となっているのかを確認いただくこともよいのではないでしょうか。試行錯誤されている結果で、こちらのうさちゃんに合うペレット量も見えてきているようです。かかりつけの獣医師からも少なくして牧草をメインにというアドバイスもいただいておりますので、適正体重から換算した量でも多い場合は、こちらのうさちゃんの糞の状態を見ながら、適量を与えていただくことでもよいと思います。少なくなったペレットの代わりに、牧草を常に与えうさちゃんがいつでも食べることができる環境を与えていただくことはとても重要なのです。そして牧草は一種類だけではなく、複数を食べることができる環境も望ましいことです。今回のようにちょっとの変化で食欲が落ちた時など、食べられるものが複数あることで、その時の気分に合わせて選んで食べてくれる環境を準備してあげられるのです。チモシー牧草の一番刈りを積極的に食べてくれるようですとより多くの繊維質を取り込んでもらえます。ただ、なかなか一番刈りに興味を示してくれないという場合は、二番刈りなどでもよいですし、他のイネ科の牧草でもよいのです。メーカーが変わることでも興味の示し方が変わることもあるようですので、牧草についてもうさちゃんの好みを見ながら与えていただきたいと思います。ちなみに、牧草をよく食べるようになることで、飲む水の量が増えることもよく聞かれる話です。飲む量が増えればおのずと排泄される量も増えますので、トイレやケージの掃除も一日一回だけではなく、数回行う必要が生まれてくる場合もあると思います。ただ、多飲多尿の症状が見られる病気などもありますので、不安がある時には獣医師にきちんとご相談いただきたいと思います。今後は食事量を管理しながら、盲腸糞の食べ残しなどが見られなくなるのか、盲腸糞と思っているものが軟便ではないのかなど、今後もより観察いただきたいと思います。年齢も重ねてきているうさちゃんですので、体調の変化なども見られやすくなる時期でもあります。小さな変化も見逃さずにいられるように、これまで以上によく観察いただきたいと思います。