うさちゃんが食べてもよい野菜、あまり好ましくない野菜、食べてはいけない野菜など、飼育書やインターネットなどからたくさんの情報を目にされることだと思います。中にはよいとされているものに表記があるのに、そうではないものにも含まれるものもあったりしますので、混乱してしまうこともあると思います。またうさちゃんそれぞれの状態などでも、与えないほうがよい場合もあります。お腹をこわすなどの様子が見られる場合や、摂取する栄養成分を制限する必要などがある時、一般的に与えられるものでも控えた方がよいというケースもあるのです。そういった点からも与えられる野菜を一概には言い切れないこともあるのです。一般的に与えてもよいとされる野菜の中で、こちらのうさちゃんに与えられるものかどうかを、診ていただいている獣医師にご確認いただくこともよいと思います。うさちゃんの体の状態を知ってくださっているかかりつけの獣医師ですので、より的確なアドバイスもいただけるのではないでしょうか。そしてうさちゃんに与えてはいけない野菜の成分やその理由を理解していただくことでも、与えてよいものが見えてくると思います。毒性のあるものは与えることができません。ジャガイモの芽と皮、生の大豆などが代表としてあげられています。私たちが食べられるものでも与えられないものでは、ネギ類や辛みの強い野菜なども向きません。でんぷん質（炭水化物）の多いものは、たくさん与えることで腸内で異常発酵を起こすこともあります。与えられる野菜として一般的に言われているものは、ニンジン（葉も含めて）・大根葉・ブロッコリー・セロリ・パセリ・小松菜・チンゲン菜などが挙げられていると思います。大葉なども好んで食べるようです。小松菜やキャベツやチンゲン菜などはアブラナ科の植物となります。このアブラナ科の植物は、与え過ぎることによって甲状腺機能障害を起こすといわれていますが、ビタミンCが豊富で抗癌作用があるともいわれていますので、魅力の多い野菜でもあるのです。また結石などが出来やすい子などの場合は、カルシウム量の摂取を制限する必要があります。その場合は与えられる野菜の中でもカルシウム量が少ないものを選んでいただくといったことも必要になります。野菜のそれぞれの栄養成分を知っていただいて、与えられない理由が明確である場合には止めていただく、与えてよいかどうか不明だという時は与えないという判断が必要になってくるのだと思います。そして与えてもよいとされている場合でも、与える量をしっかり制限していただくことが重要です。草食動物であるうさぎのメインの食事は牧草といえます。野菜類はご褒美や副食として与えていただくことが望ましい環境だともいえると思います。与えてよいとされているものでも大量に与えてはいけません。また継続して与えないことも重要なのです。こちらを守っていただくことで、偏った栄養だけを取り込むことを避けることができるのです。与えられるとされているものの中から、こちらのうさちゃんに合うものを極少量から試してみていただくことになるようです。うさちゃんが興味を示してくれるのか、またお腹の調子が崩れたりしないか注意深く観察していただきながら判断いただくことになります。与えられる野菜でも、うさちゃんによっては見向きもしてくれない場合もあります。生のままでダメな時は、乾燥させてから与えてみるなどでも興味の示し方が変わってきますので、うさちゃんの好みも探りながら試していただきたいと思います。そして先ほども申し上げましたが、あくまでもうさぎにとってメインの食事は牧草です。牧草を積極的に食べてもらえる環境を作りながら、野菜類はご褒美やおやつなどとしての与え方を目指していただくことも大事なことだと思います。