とうもろこしには炭水化物（でんぷん質）が多く含まれています。でんぷん質や糖質はうさぎにとっても魅力のある成分です。美味しいと感じられるものですので、嗜好性を高めるためなどにもペレットの中に含まれている場合があります。このでんぷん質を多く取ることで、うさぎの消化管に大きな負担を与えるといわれています。そのことにより、糞の状態に変化が見られる時もあります。また、盲腸糞の中には、ビタミンＢ群やタンパク質などや微生物も豊富に含まれていて、うさぎはこれを食べてエネルギーに変えます。本来ならばこの盲腸糞から取り込むべきエネルギーを栄養豊富な食事になることで、盲腸糞を食べ残してしまうという状況も見られることがあります。また盲腸糞の生成は、ストレスとも関係があり、ストレスがかかったりすると時間をかけて作られる場合があります。いつもとは違う時間に盲腸糞がでて食べ残しているような事があると、盲腸の働きが鈍っている、食事を与える時間やその種類がかわったなどの原因が隠れている場合があります。生活スタイルなどが変わったりしていないか、こちらもよく考えてみてください。生活のリズムが変わることでも、ストレスの要因となります。今回のとうもろこしに限らずにいえることですが、与える食事全体を見ていただきながら、必要以上の栄養や栄養価が偏ることのない食事内容を目指していただくことが大事になってきます。小さいサイズのコーンとはいっても、体の小さなうさぎさんにとっては多い量だったとも考えられるかと思います。量を制限して与えていただきながら、盲腸糞の状況を合わせて観察いただくことで、こちらのうさぎさんに合った量も見つけていただけると思います。そしてうさぎさんにとって牧草の繊維質が何よりも重要な役割を持っています。牧草もご褒美やおやつとなるものでもあります。牧草メインとなる食事を好んでくれるよう、与え方を考えていただくことも是非振り返っていただきたいと思います。