ようやく春の兆しも感じられる季節ですが、まだまだ寒暖の差なども生まれやすい気候ですので、引き続き環境管理にも気をつけていただきたいと思います。さて、今回は牧草についてのご質問です。うさぎにとって牧草は、食事の中心として取り込んでもらえることが一番望ましいことではあります。草食動物のうさぎですから、牧草の繊維質がとても重要な働きを見せてくれるのです。うさぎさんそれぞれで好みが違っていることですから、どんな牧草でもたっぷり食べてくれる子、柔らかいものにしか興味を示さない子、どんな牧草にもなかなか興味を示してくれない子など、本当に様々だと思います。今回のうさぎさんの場合は、一番好きな牧草が３番刈りで、その他も食べてはくれているようですが興味の示し方が違っているようですね。うさぎにとって牧草は、毛球症の予防や歯の適切な摩耗のほか、腸内細菌の安定やストレスの軽減など、様々な効果が見込めるものです。牧草を食べてもらうことではじめてこれらの効果を期待できることですから、興味を示して食べてもらえる環境を与えるということが重要なのです。牧草を食べることが当たり前と感じられることかもしれませんが、そうではないケースもありますので、好みの牧草があるということは大きな強みでもあります。今回のうさぎさんは好きな牧草以外でも口にしてくれることでもあります。混ぜて与えていることで、食べる順番が決まっていることではあっても、最終的に与えた全ての牧草を食べてくれているならば、今の与え方がよいといえるのではないでしょうか。繊維質だけにこだわってしまい、牧草への興味をなくしてしまっては食べてもらえることにつながりません。大好きな３番刈りを与えながら、その中に繊維質の多い１番刈りや、２番刈りの牧草も加えていただくことでよいと思います。大好きな牧草以外でも食べてくれるうさぎさんですので、幅広い種類の牧草を食べてもらえる環境を与えていただきたいと思います。