毛球症はその名の通り、毛がお腹の中に滞ってしまうことで起こる病気と捉えることができると思います。通常は食事で取り込んでいる繊維質が、飲み込んでしまった毛をうまく絡め取って排泄へと促してくれます。糞の生成に欠かせない消化管の動きが鈍ってしまうことや、普段より多くの毛を飲み込んでしまう、取りこんでいる繊維質が少ないことなどで、消化管が活発に動かずに毛球ができてしまう環境が生まれてきます。また消化システムの悪循環が起こる事で、うっ滞を起こしたりガスが溜まったりといった症状も見られるようになります。毛球症の症状が繰り返さえているようですので、今一度食事の内容や飼育環境を確認していただくことが必要ではあると思います。牧草をしっかり食べてくれているのか、デンプン質の多い食事ではないか、水分も積極的に取り込んでくれているのかを確認していただきたいと思います。また、適度な運動も消化管の働きを助けてくれますので、一日のうちに運動できる時間も与えていただきたいと思います。そして、定期的なブラッシングも大切です。うさぎさんが自ら行うグルーミングで、抜ける毛が体の中へと取り込まれてしまいますので、必要以上に飲み込んでしまわないお手伝いを行っていただきたいと思います。そして、年齢を重ねることで消化管の働きが鈍ってくることもあります。消化の働きを助けてくれる作用のあるサプリメントなども取り入れていただくとよいと思います。お腹の調子を整える乳酸菌や納豆菌などがお勧めです。また、飲み込んでしまった毛と毛をつなぐたんぱく質を分解するには、酵素の働きがとても重要です。その効果的に取り入れるものには、アクティブ・Ｅや、おやつとして与えていただける天然パパイヤなどがお勧めです。そしてやはり重要なのは、たっぷりの繊維質を取りこんでもらえる環境です。好みの牧草を見つけていただいて、いつでも好きなだけ食べられる環境を与えていただきたいと思います。