食欲があまり戻っていないようですので、ご心配なことなのだと思います。奥歯（臼歯）にトラブルが起きていたということですので、その状況も把握することができましたし、何より適切に処置していただけたことはとても大きな前進といえることだと思います。それでも、ペレットの食べる量がこれまでと変わっていることがありますので、心配が拭いきれないことなのだと思います。避妊手術の後には、ホルモンのバランスが変化しますので、通常は太ることがないように食事の量や内容に注意していただく場合もあります。今回の場合は、逆に食べる量が減っていますので、体重や体格に顕著にそれが表れてきているとも捉えられるのだと思います。術後の様子を獣医師にも診ていただける機会がありましたので、今のうさぎさんの状態もきちんとご覧いただいていることだと思います。ペレットに関しては、年齢が３歳ということもありますので、一定の量を取り込むことができていれば、心配はないといえると思います。ただし、今回の場合、歯にトラブルが起きたという事実もありますので、定期的に診ていただくことは必要になることではあります。また実際に体重がどの程度変化したのかということも、記録しておいていただくとよいと思います。減り続けることではなく、一定を保つようであれば、うさぎさんが自ら食事の量を決めているとも解釈ができることもあるでしょう。体重と体格がよい状況にあるのかということを今一度獣医師にも確認いただいて、この状態をキープすることでよいということであるならば、今うさぎさんが取りこんでいる食事を目安として考えていただくことができると思います。ペレットの食べる量が減って取りこんでいる栄養について心配という時には、副食を加えて与えていただくこともできます。食の幅を広げていただくことにもつながりますので、一石二鳥ともいえるでしょう。ドックス・ラビット・エンハンサー（商品番号822）は、低カロリーではありますが、栄養補助の役割をもつ副食です。食欲増進や病気の予防など、全年齢のうさぎさんに与えていただけます。また、野菜も食べてくれる場面があるようですので、いろいろ試して与えていただくこともよいことです。その時々の野菜の魅力やうさぎさんの食べたいという気持ちで、食べたり食べなかったりすることもあると思いますが、食べられる品数が増えることは強みになりますので、是非今後も与えてあげていただきたいと思います。そしてなりよりよいことは、牧草をたくさん食べてくれるようになったということです。うさぎは草食動物です。うさぎの食事の中心が牧草であることは大変望ましいことです。牧草も旬のものが出回る時期もありますので、こちらもいろいろな牧草を食べられる環境を与えていただくこともよいと思います。うさぎさんは飼い主さんが与えたものからでしか選んで食べることができません。食べる為の選択肢が増えることは、うさぎさんにとっても楽しみになるでしょうし、体調が悪い時などの食欲回復へも役立つことです。ペレットの量が減ってきているということですから、まずはうさぎさんの今の状態がベストなのか、もっと改善するべきところがあるのかということを確認していただいて、栄養が足りない時にはペレット以外からも栄養を補給できるかということを考えていただくこともよいのだと思います。また、かかりつけの獣医師とも相談いただいて、ペレット自体を見直すということもできるのかもしれません。食べる量が減ってそれでも栄養は十分に取り込む必要があるという場合には、栄養価のあるペレットを与えるということもひとつの判断といえると思います。いずれにしましても、うさぎさんを直接診ていただいている獣医師と一緒に、今後のことを考えていただくことが最も的確な答えが見つかることだと思います。