はじめてのうさぎさんとの生活ということですので、たくさんの疑問がおありのようです。まず、お迎えした時の対応として、早く仲良くなりたいという気持ちから、撫でたり触ったりしてしまったり、ケージから出してあげたりという行動をとってしまいがちではあると思います。ですが、一週間程度はその行為を我慢することと飼育書などでは紹介していることだと思います。この理由としては、うさぎは環境の変化を敏感に感じますので、これまでと違う環境下に置かれたことでストレスを感じ、体調を崩してしまうことが少なくないからなのです。お迎えされた環境へまずは慣れてもらうという状況を与えることが大事で、しばらくはむやみにかまったりせずに、よくうさぎを観察していただきたいということなのです。もちろん、このことについても個体差があることではあります。とても好奇心旺盛で、環境の変化もなんのそのといううさぎさんの場合には、もう少しはやい段階で声掛けやスキンシップ、ケージの外の世界を見せてあげることでもよいのです。ただ、うさぎには環境の変化で体調をも左右するというデリケートな部分があるということを受け止めていただくことが大事なのです。そしてこのお迎えした数日間は、飼い主さんがうさぎさんをしっかり観察して、その子の体調や食欲、そして個性などを見てあげる大事な時間でもあるのです。数日でケージの外に放してあげたということですが、うさぎさんの体調や食欲などに変化がないということであれば、問題はないと思います。また、とてもリラックスしている姿を見せているようです。お迎えされた環境を理解していて、安全な場所だと捉えているからこその行動だと思います。警戒心が先にあれば、体を投げ出したり目をつぶるといった行為は、なかなか見られないことでもありますので、安心できるところだと認識していることだと思います。また、飼い主さんの呼びかけに反応するかのような行動（音）があるようです。飼い主さんが取る行動によって見られる行為でもあるようですので、このうさぎさんならではの表現方法のひとつといえるのではないでしょうか。話しかける時やご飯以外の時には聞こえてこないのか、その場合にはまた違う表現があるのかということも探っていただくと楽しいのかもしれませんね。そしてうさぎの視力についてですが、この視力自体はあまりよくはないようです。ただし光への感度は人の８倍あるようで、薄暗いところでも物はよく見えているようです。また、顔の両脇に目がありますので視野は広く、ほぼ真後ろ（３６０度）まで見ることができます。ですが、口元付近の狭い範囲の視野は見ることができないようで、感覚の鋭い口唇やひげで食べ物を確認しているようです。ですから、今回のうさぎさんが見せる行為としては、死角の部分に食べ物が落ちてしまっている可能性があるのだと思います。ただ、やはり心配だという場合には、健康診断を兼ねて獣医師にご相談いただくとよいと思います。この時、今後必要となってくる爪切りやグルーミングの方法なども、うさぎさんと一緒に教われるようだとよりよい体験となると思います。