うさぎは盲腸糞という食べ戻しの糞がありますが、それ以外の通常の丸い固形状の糞も、口の中でもごもごして食べるような行動をしたり、実際に食べたりすることも実はわりとよく聞かれる話ではあります。盲腸糞とは違ってそれを飲み込むというよりは、コロコロの糞を口に含んで砕き、口からこぼれ落ちるかのような仕草も見られることはあるのですが、今回のうさぎさんの場合には、まさにその状況が見られているようです。この行動の確かなところはわかりかねてしまうことが現状ではあります。固形の糞には盲腸糞とは違い、栄養価があるなどのことはあまり聞きませんが、うさぎさんにとっては何か意味があるのでしょう。牧草の香りが糞に残っているためなどともいわれていたり、なんらかの栄養価を摂取しようとしているということも聞いたことがあります。ですから与えている食事の内容と、その栄養価などが適切かどうかということを見直していただくとよいと思います。生後１１ヶ月という年齢ですので、牧草の割合を多くして、食べ放題の環境を与えていただくことでもよいといえます。チモシー牧草をいつでも好きなだけ食べられる環境をつくっていただきたいと思います。体格や体重などにもよりますが、この年齢になれば、多くの繊維質を取り込んだことで必要な栄養価までも排泄してしまうという心配はありませんので、うさぎにとって万病を防ぐ役割ももつ必要不可欠な牧草を、たくさん食べてもらえる環境を与えてあげてください。そして、飼い主さんが感じていらっしゃるように、うさぎさんの癖のような状況になっているとも考えられるのかもしません。ご機嫌度のバロメーターであるということならば、うさぎさんからの言葉となる行動のひとつということでしょうから、牧草を取り込んでもらえる環境を与えていただきながら、今後も温かく見守っていただくことでよいのではないでしょうか。