うさぎさんはケージから放された時、自分の縄張りの確認や、その中で自由に遊ぶことを楽しんでいることだと思います。サークルで仕切られた環境を与えていただくことは、うさぎさんの縄張りを明確にするためにもとてもよい環境となります。ただし、今回のようにうさぎさんが脱走してしまう環境は、あまり好ましくないともいえるのだと思います。脱走することで、危険な環境の中に置かれてしまうということや、飼い主さんの目の届かない状況が生まれてしまうなどで、何が起こるかわかりません。また、サークルから脱走できてしまう環境ということも、見直していただくことが必要だと思います。脱走できる環境だからこそ、外に出てしまうわけでもありますので、そうできない環境作りを心掛けていただきたいと思います。うさぎさんにとって、脱走すること自体が遊びのひとつとなっている可能性もあると思います。飼い主さんの目を盗んで外に出た！という達成感なども味わっているのかもしれません。なんでも噛んでしまううさぎさんということですので、危険がない環境を与えてあげることが飼い主さんの役目でもあります。お手元のサークルの見直しや、脱走してしまう部分の補強などで、うさぎさんが簡単に外に出られないように、環境を整えていただくことがよいと思います。うさぎさんにとって、遊ぶ時の最適なスペースは、それぞれの環境によって異なってきます。一畳もあれば十分といううさぎさんもいれば、もっと広くないとという場合もあるのです。ただ、どこまでの広さを飼い主さんが与えらえるのかということにも繋がってくるのだと思います。例えば、もっと広い環境に出たいと、サークルなどを齧ったりして要求してきたとしても、それ以上の環境を与えられないという場合には、かじり木やボードやすのこなどをサークルに取り付けながら、現状の環境を受け入れてもらうことになるわけです。もっと外に出たそうだからといって、サークルを広くしてあげたり、仕切りを設けずに遊ばせたりということは、飼い主さんがうさぎさんに与えている環境なのです。広い方がよいと解釈してしまいがちですがそうではなく、うさぎさんを危険な目に遭わせずに、なおかつどこまでなら与えられるのかというご家庭ごとの状況で、判断していただいて構わないのだと思います。与えられた環境の中で、その縄張りをどう使うのかということをうさぎさんが自ら決めながら過ごしているのです。もちろん、与えた環境の中でうさぎさんの行動を観察していただいて、縄張りに関連した問題行動などが見られるような場合には、行動範囲を制限する必要も出てきます。飼い主さんが与えられる環境でどう過ごすのかを観察していただきながら、試行錯誤することにはなりますが、それぞれのうさぎさんにぴったりくる縄張り、遊び場が見つかることなのだと思います。