お迎えされた環境に慣れてきているからこそ、自分がしたいと思う行動をしっかり見せているといえるのだと思います。自我を表現できる環境なのだと捉ることもできるのではないでしょうか。年齢的にも今がやんちゃな時期でもあります。個性ということももちろんですが、そういった年齢を向かえたということでもあります。この子だけに見られる行動ではなく、どちらのご家庭でも頭を悩ませる時期はありますので、思春期がきたな～と成長を見届けるお気持ちを持ちながら、見守っていただきたい時期ではありますよ。さて、噛むという行動がとても強く見られているようですね。齧るということには、伸び続ける歯を、齧るという行為によって解消しているということや、遊ぶという意味合いを含んでいる場合、飼い主さんに向けての言葉などと捉えられることだと思います。飼い主さんの体の一部を噛むという時には、これを止めさせることが必要ですが、それ以前に、噛まれることがない環境を作ってあげることもよいのです。また、なぜ噛むという行動を見せているのかを考えてあげることも大事なことです。縄張りの中を探索中の行為であれば、そこから退いてほしいという言葉であることもありますし、逆に遊ぼうよという誘いの意味であったりもすると思います。またこういった言葉ではなく、あきらかに噛むという行動に執着しているような場合は、噛むということが習慣となってしまっている可能性があるでしょう。この時は、叱る必要がなくなる環境で自由に過ごさせてあげましょう。サークルなどで仕切った環境を与えて、この中ではどんなに齧って遊んでもよい環境に整えてあげます。そうすることで、うさぎさんを叱る必要のない環境で過ごさせてあげられます。もちろん、遊ぶ時間を制限してあげる必要もありますし、ケージに戻された時の対処法として、ケージの中でも齧ったりできる環境を用意してあげることは必要です。しつけはとても大事ですが、しつけ以前にうさぎさんに与える環境を整えるということもとても大事なのです。うさぎさんの習性を知っていただければ、おのずとそれに適した環境を与えてあげられるのではないでしょうか。噛むことは本能から見せる行為でもあります。噛み癖を直すというよりも、齧ってもよい環境を与えることがよいでしょう。正しい叱り方とは、いけないことをした時その場で行うこと、うさぎさんの動きを止めて目を見てしかることです。何をいわれているのかをうさぎさんが認識しなければいけませんので、これらが大切になってくるのです。そして、叱る前に叱らずともよい環境を与えてあげられないかということを考えていただくことも大事なことなのです。最後に、脱毛部分が見られていますので、こちらは注意深く観察していただくことが必要でしょう。ストレスなどによって、簡単に皮膚の状態にトラブルがおきてしまうこともあります。環境を見直していただくことに加えて、脱毛部分の皮膚の状態なども確認していただきたいと思います。赤みなどの炎症が見られたり、フケなどがあるような時には、病気の疑いもありますので、獣医師に診せていただくことも必要になります。