私たちが体内にカルシウムを取り込むためには、日光にあたりカルシウムを吸収できるようにビタミンDを合成しなければなりません。しかしうさぎはこのビタミンDを必要とせずにカルシウムを取り込むことができるのです。この点からいえば、うさぎの場合には、日光浴の必要があまりないともいわれているようです。ただこの日光浴は、うさぎにとってもやはり必要なのではないかという声もあります。実際に日光浴をしているうさぎは本当に気持ちよさそうですし、また病原菌は紫外線にも弱いですので、日常の生活に日光浴をできるリズムをつくってあげることもよいことなのだと思います。それには注意点として、うさぎは上昇した体温を外に逃がすのが苦手ですので、強い日差しに長時間ということだったり、特に夏の日光浴には十分注意することが必要になってきます。今回のうさぎさんの場合には、ケージごとベランダに移動してあげることで、いつもの環境の中にいながら、外の空気を感じているということになると思います。お馴染みのケージの中ということで安心感も感じていることと思いますが、移動されることでケージの使い方に変化が見られてもいるということのようです。また、ベランダに体ひとつで出された場合、慣れない環境でリラックスしていないなどの様子がありますので、どうするとよいのかというお悩みのようですね。ベランダに放してあげるという場合には、抱きかかえるというコミュニケーションが生まれますので、実践による抱っこのしつけもできることと思います。今はまだ慣れない環境ではあっても、定期的に日光浴の時間をとることができれば、リラックスできる場所にもなるのだと思います。それには、うさぎさんが快適に過ごすことができる環境に整えてあげるとよいのだと思います。日光浴とはいっても、直射日光が長時間当たる様な環境ばかりでは望ましくありません。日陰の部分も作っていただいて、うさぎさんが自由に行き来することが出来るような環境にしてあげましょう。熱すぎる環境は、夏でなくても熱中症を起こしてしまう可能性もあるわけですから、そうならないように注意してあげなければいけません。また、ベランダに直接放してしまうことで、その場の素材がコンクリートなどですと、熱を蓄積し熱くなる場合もあります。おしっこなどの場所も決まっていないわけですから、動き回った時に汚れてしまうことも予想できます。ですからこういった場合には、すのこを敷いていただくとよいでしょう。排泄物に直接触れずに済むようにもなりますし、体に熱さを直に感じずに遊んでももらえるのではないでしょうか。また、ベランダに放している時には、目を離さないでいただくことでも重要ですね。生後２ヶ月というまだ子うさぎさんですから、縄張りの主張などもさほど見せていない状況でしょう。成長を重ねていくことで、様々な行動も見せてくるようになります。ベランダで遊ばせる頻度や時間などは、なるべく制限していただくことがよいと思います。あまりにも頻繁に遊ばせてしまうことで、自分の縄張りの場所をベランダに定めてしまう可能性もでてくるかもしれません。ケージの中でのトイレの使い方に問題が見られてくるケースも考えらえますので、どういった生活リズムにするのかは、よく考えてお決めいただくことが大切だと思います。