抱っこをチャレンジする場所を変えたり、ご家庭ごとの抱っこの仕方を見いだしたり、いろいろと試行錯誤されていらっしゃるようです。とはいっても、やはりうさぎさんは抱っこされることが苦手なわけです。ですから、抱っこされた時の状況をしっかり覚えていて、そのことが連想される状況が少しでも感じられるようだと、抵抗するという行動に出るのです。飼い主さんにとっても、どう行動に出るのかということがわかってきていることでもあるでしょうから、扱い方も少しずつ慣れてきているのではないでしょうか。お互いが出来る範囲、許せる範囲の中で、この抱っこというひとつのコミュニケーションができあがっているような印象ですよね。ただ抱っこするためだけに、このことを繰り返すというよりは、必要性のある抱っこを、練習を兼ねて行っていただくことがよいと思います。グルーミングや爪切り、体のチェックなど、一定のことがこの抱っこに付け加えられるということも、しつけとしてはよいのだと思います。ただ単に抱っこするだけのためにというよりも、うさぎさんにこれは大事なことだと教えてあげられます。またそれが終わったあとにはご褒美を与えてあげられますから、喜びもあるという最後までの流れで覚えてもらえれば、ストレスもいくらか回避できることだと思います。お子さまの手は小さいですから、うさぎさんが抵抗する様子を見せる場合には、うまく抱っこできなかったり、うさパンチや噛まれるということも場合によってはあるのだと思います。そのことで、うさぎさんを怖いと感じてしまうようであれば、抱っこの係はひと休みしていただいて、ご飯やご褒美の係に徹していただいてはいかがかと思います。時間が経つことで、うさぎさんの性格や行動にも落ち着きが見られてきますし、お子さまも成長されるわけですから、焦らずに抱っこということに取り組んでいただくことでよいのではないでしょうか。そして、抱っこの後に静かに過ごしているということは、動悸を抑えるために静かにしているということや、うさぎさんなりの抵抗の表れということでもあるのだと思います。ただ、やはりうさぎさんにとって苦手なことつき合ってもらったということも忘れずにいていただきたいことではありますね。夜間に活発になる行動をやわらげることができることにも繋がることではありますが、このことが一日のうさぎさんの生活パターンとなることであれば、それもよいといえるのかもしれません。抱っこを行ってグルーミングをする必要があるわけですから、その時間帯をこちらの都合に合わせていただくことは、問題がないことではあると思います。ストレスも感じていることではありますから、時間を短くしてあげることや、ストレスを感じたことを薄れるぐらいのご褒美（おやつの量は制限が必要ですが、撫でられるのが好きならたっぷり撫でてあげるなどもよいです）を与えてあげましょう。牧草をたくさん食べるという良い結果も見せているようですし、うさぎさんなりにストレスを解消しているのかもしれません。そして避妊手術については、子宮に関する病気を防ぐために行うという割合が多いのかもしれません。近年のうさぎ事情として、飼育書や実際にうさぎを診る獣医師の考え方も、メスの避妊手術に対しては前向きな方向になってきているようです。もちろん攻撃性が少なくなったり、トイレのしつけがしやすくなるということもあるようですが、こちらは飼育環境やその子の性格などでも、見せる行動には違いがあるようではあります。お近くにご相談できる獣医師がいらっしゃるようですので、是非ご相談されるとよいのではないでしょうか。避妊手術は、これから過ごすうさぎさんの人生の中で、病気のリスクを低くし、そして健康に過ごさせてあげるためのひとつの方法でもありますので、手術のリスクやその後の生活の注意点なども合わせて、じっくりとお話し合いの時間をもうけていただいて、ご判断いただくとよいのだと思います。