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トップ > 飼育講座 > 第9回 皮膚トラブルに要注意! 後編

2016年06月14日 掲載

第9回 皮膚トラブルに要注意! 後編

店長の飼育講座

町田店長うさちゃんは、日本人にとって身近であって、意外と知らなかった動物の一つだと思います。昔から、小学校等にいたのにその生態や飼い方があまり知られていません。
その為に間違った飼い方がされることも多いのではないかと思います。
例えば「兎は水を飲むと死んでしまう」。だから、水を与えない等ですね。

この講義を全て読んでもらった後、「うさちゃんを正しく飼う、飼育する」ではなく「うさちゃんと楽しく生活する」に変われるようになればいいなと思っています。

町田 修

第9回 皮膚トラブルに要注意! 後編
これからの季節、皮膚トラブル要注意!

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3:皮膚のケア
① この時期、先ずして欲しいこと:

グルーミングなど皮毛のお手入れをする前にしなければならないことは、1)高温多湿な環境があれば見直すこと。特に多湿は、除湿器などを使い解消してください。2)うさちゃんが退屈しない環境を作ってあげてください。退屈が過剰な毛繕いを促すことがあります。サークルや広いところで遊ばせるのもいいし、囓って壊せるようなおもちゃでもいいかもしれませんね。3)牧草など繊維質を普段よりも多く摂らせてあげて、炭水化物などのおやつ系は少なめにしてあげて下さい。毛を飲み込んでも、胃腸のうっ滞を起こしにくくなります。

②皮膚の何をきれいにするのか:

ブラッシングで抜けた毛を取ることは大変重要です。では、シャンプーやグルーミングスプレーなどをどんな用途で使うのかをもう一度確認しましょう。1)アンモニア(おしっこ)等の汚れを落とす。2)真菌などの皮膚炎をおこす菌が増殖しないようにする。3)ダニなどの寄生虫が増えにくいようにする。4)真菌やダニ等を落とす。これは、獣医師と相談して行う必要があります。飼い主さんが手に入れることができる薬用シャンプーなどもありますが、できる限り獣医師に相談して下さい。

③洗浄剤ってなにか:

ほとんどの洗浄剤の中に含まれているのが、界面活性剤です。これには2つの意味があります。
1)洗浄剤の中に入っている皮膚や毛にいい成分と洗浄剤の主要成分である水(精製水)を混ぜるためです。
2)界面活性剤自体に洗浄効果があり、これを洗浄剤のメインにするという目的です。
界面活性剤には、その安全性について心配な報告などがありますが、洗浄剤にはなくてはならない成分です。界面活性剤の質がとても大切で、これはメーカー各社に質問をしないとなかなか分かりませんが、詳細な成分を表示している商品は安心できるかもしれません。洗浄剤を常用している飼い主さんは、その安全性の高いものを使用する必要があるかもしれませんね。今回調べた成分は、ここを参照して下さい。

④シャンプーなどの種類と用途:

しっぽで扱っているアイテムの紹介です。基本的に全てのアイテムは皮膚を衛生的にするのでダニなどの発生を抑制する効果があります。

シャンプー成分一覧はここで! シャンプー成分一覧へgo!

界面活性剤の使用を少なくし、生薬成分で洗浄効果を高めた安心ムースシャンプー。皮膚や毛を洗浄し、衛生的な状態にする。詳細な成分表示あり。

主成分:生薬エキス
常用する場合におすすめ

手頃な価格のシャンプー。使用するときには、薄めて使う。皮膚や毛を洗浄し、衛生的な状態にする。

主成分:両性界面活性剤

タルクという鉱物の粉末が主成分。汚れをタルクが吸着させて落とす。化粧品などに使用するもので、安全性は確認されているが、心配な場合には拭き取る。

主成分:タルク
濡らすことができない場合におすすめ

使い方などが細かく記載されている。うさぎの為に作られたシャンプー。詳細な成分表示あり。成分は植物由来。界面活性剤は、成分の安定化に使用されている。

主成分:ヤシ油から抽出した成分

雑菌などが皮膚上で増えないようにする効果がある。また、被毛の汚れをOYK菌が分解する。

主成分:OYK菌

除菌消臭剤ですが、真菌などを落とすのに効果があると言われている。常用はできないが、数回の利用は可能。

主成分:次亜塩素酸

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⑤シャンプーする時の注意点:

先ずは、抱っこなどがしっかりできることが条件です。うさちゃんの体をコントロールできないと皮膚のトラブルが骨折などに発展しかねません。難しい場合には、専門家にまかせましょう。用意するものとして、うさちゃんが入るトレイ(大きな食器洗い容器など)、滑り止めマット、吸水性のあるタオル、ドライヤー、スリッカーブラシ等があります。つるつるした床は安定が悪く、うさちゃんが逃げだそうとしたり、足もとが滑るため、足の爪などを折ることもあります。ここでは、具体的な方法を記載できませんが、基本はシャンプーの原液を使わずに薄めて使い、しっかりと洗い流すことです。 その後、シャンプー液をしっかりすすぎ流してあげてください。うさちゃんはアンダーコート(下毛)が多いため、乾燥が不十分ですと逆にうさちゃんの皮膚にダメージを与えてしまう事があります。右の写真のような吸盤付のシャワーホルダーなどは便利で、シャンプーの最中、自由に両手を使うことができます。また、手の平にシャワーヘッドを持ちながら、すすぎ流してあげるのもいいかもしれません。

4:高齢と換毛

皮膚や毛には、体調のいろいろなサインが現れます。前述しましたが、皮膚疾患は、免疫機能が低下した時に起きやすくなり、皮膚炎で獣医師にかかったら、他の呼吸器系の感染症もあったなどと言うことは決して少なくないことです。皮膚疾患が現れた時、その病気だけに目がいきがちですが、うさちゃんの全体を見てあげて下さい。特に高齢になってくると体調不良は、毛づやから見ることができますし、毛のふくらみ方、張りで健康チェックができます。「最近、毛がぱさぱさしてるのよね」と思ったら、体調を整えて、免疫力のアップするような食べ物、環境を心がけてあげて下さい。そして、日頃からスキンシップやマッサージをして、早めに皮膚トラブルを見つけてあげてください。ここで大切なのは、皮膚トラブルを神経質に探すことではなく、体調不良のサインとして見て欲しいという事です。

今回、いろいろとお話ししましたが、うさぎのしっぽが考える基本ポイントは実は3つだけです。
1:うさちゃんの抜け毛のケアを当たり前のお世話としてしてあげて下さい。① 抜けた毛をうさちゃんが自分で毛繕いする前にとってあげること。(お家でできない方は、しっぽのグルーミングサービスのように専門家に任せるのもいいと思います。)② 抜けた毛で皮毛が蒸れないようにすること。③ おしっこがついた毛をおしっこが腐敗する前に掃除すること。④できれば、シャンプーなど使わなくてすむようにしてあげましょう。
2:換毛と一緒に起きやすいうさぎ病気や高齢うさぎとの関係の理解をしましょう。理解していれば先回りして対応ができるはずです。もし疑問点があれば、店頭スタッフに聞いて下さいね。初期の段階で適切に対応することが一番大切です。そして、そこに隠れている病気も想像できるかも知れません。
3:飼い主さんもしっかり健康管理をしましょう。自分の事は気にならなくなってしまう、うさちゃん大好き飼い主さんは意外と多いと思います。自分の健康に気を遣ってこそ、正しい目でうさちゃんを見れると思います。是非、ず~と、ず~と楽しいうさぎライフを続けて下さい。今回の情報がお役に立てば幸いです!

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