


うさぎと暮らす時、体の構造を覚えるのではなく理解する事はとても大切です。うさぎは完全草食動物ですし、自然界の中では完全な弱者として生きています。その為に様々な技を身についているのです。「飼い主さんに馴れる」と聞くと犬のように、「結構マイペース」と聞くと猫の様に、「リーダー性があるよ」と聞くと犬の様に想像してしまいますが、犬や猫とは基本的に違うのです。ここでは、うさぎってどんな生き物と問われた時にこんな動物だよと言えるようになって欲しいと思います。
【うさぎの心肺、呼吸器の特徴】
「意外と持久運動には向いていないのです」
うさぎというと野原を猛スピードで走り回るイメージがありますが、実はこれは野うさぎの事なんです。ペットうさぎは、穴うさぎの改良種で実は全く違う種類。これはその運動機能にもハッキリとでていまして、野うさぎはスピードと持久力を兼ね備えていますが、穴うさぎは短距離ランナー程度なのです。危険があればすぐ近くの穴に潜って逃げ過ごしているのです。こんな習性なので、当然、心臓も肺も小さいのです。ですからちょっと走っただけですぐ呼吸が荒くなり、心臓の拍動も多くなるのです。肺が小さいので呼吸数も多くなり、心臓を沢山動かして体に酸素を送っているのです。ですから、意外と運動は好きではなく、どきどきした状態(びっくりしたりして興奮している時など)が長く続くのは良くないのです。
- うさぎの生理的数値
野うさぎの心臓:1〜1.8%程度/体重
穴うさぎの心臓:0.3%程度/体重
心拍数:130〜325回/分
呼吸数: 32〜60回/分
- 飼育上の注意点
うさぎさんが怖がって興奮している場合、長時間に渡って拘束しなでください。例えば、グルーミングや爪きりの場合、タオルなどで拘束する場合、短時間で行うようにします。
「鼻炎にかかりやすい体質と構造があります」
うさぎがかかりやすい病気としてスナッフルというものがあります。うさぎを飼育した事のある方であればきっと聞いたことがある病気だと思います。うさぎさんは「におい」からかなりの情報収集を行います。ですから、鼻は非常に大切な器官のひとつです。因果な事に、この器官は細菌に感染しやすく、治りにくい構造になっています。うさぎさんが鼻水やくしゃみをするようになる時、感染は鼻の奥の迷路のような構造の部分で起きています。一般的に抗生物質で治療するのですが、この迷路のような構造の為、駆除しづらいのです。ですから、一旦症状が緩和したと思っていてもまた再発したりするのです。この細菌感染は冬の時期によく起きることが知られています。これは、空気の乾燥と飼育環境の空気の環流の停滞が理由だと思われます。一見恐い感じのする病気ですが、単独飼育で早期に発見していれば、予後は良好と考えても大丈夫です。
- 飼育上の注意点
- 空気の乾燥している時期は、加湿に心掛けましょう。うさぎケージの部屋にタオルを干すだけでも違います。
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部屋の空気の入れ替えには注意しましょう。暖かさよりも空気の環流のほうが大切です。これは「病気になるならない」という点だけではなく、うさぎは臭覚が鋭い事を考えても理解されると思います。
- スナッフル(パスツレラ菌などによる鼻炎)の対処方法
- アンモニアは細菌の巣になるのでこれは、トイレの掃除はしっかりしましょう。頻繁にできない場合には、空気の入れ替えができるように工夫して下さい。
- 空気の環流を常に考えましょう。窓が開けられない時などは、ケージを部屋の角に置かないようにするなど、小さなファンを使うなどの工夫を行うといいでしょう。
- 日光浴をさせましょう。うさぎは細菌感染に弱い動物です。日光浴をさせる事で殺菌効果もあるし、何よりも抵抗力がつくようです。但し、うさぎの自由意志で日陰に戻れる工夫は必ずする必要があります。
【うさぎの体温調節の方法】
「自分ではあまり暑さを我慢できません。だから自分で涼しい場所を探すんです」
うさぎは体温調節が上手ではありません。よく夏の暑さには注意しましょうと言われていますが、これはその通りです。うさぎの体温が上昇した時、口呼吸をほとんどしないうさぎさんでは、耳と体を広げる事で表面積を増やし、放熱するだけなのです。夏の暑い時、体を目一杯伸ばして、荒い呼吸をしているうさぎさんを見たのある方は、すぐに納得されると思います。そもそもうさぎさんは、環境に耐え忍ぶというよりも、住処である穴の中で、その時の環境に合った場所を探す動物なのです。ですから、夏の暑い時期、涼しい日陰の穴を選び、その中でじっと過ごし、暑さがなくなった頃に活動しだすのです。暑い夏の間だけでも、少し広いケージの中でうさぎさんが暑さをしのげる涼しい場所を選ぶことができるようにして欲しいと思います。
- うさぎが暑い時にする事 ・・・ うさぎの体温は38.5〜40.0度Cです
- 呼吸が速くなり、熱を逃がします。
- 体を最大限に伸ばし、熱を逃がします。
- 飼育上の注意点
- 夏場など暑い時に飼い主さんは抱いて移動しない。飼い主さんの体温との相乗効果で熱中症になる可能性があります。
- 夏場のキャリー移動では、小さなものは使用しない。もし体が暑くなっても、体を伸ばして熱放出できなければ、体温が上昇し、熱中症になる可能性があります。

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